津軽三味線が奏でる、()やるせない男女の心象風景。
荒々しい()冬の日本海を背景に、都会から逃げてきた男女の揺れ動く心()を情感豊かに描き出した斎藤耕一の代表作。
全()篇に鳴り響く津軽三味線、挿入される斉藤真一の瞽女の絵など、郷土色溢れるモチーフが映画を盛り上げる。
津軽のさびれた漁村の停留所()に降り立つ一組の男女。
東京でバー勤めをしていた()イサ子が、いざこざを起こし()て追われている徹男を追()って、生まれ故郷のこの村に帰()って来たのだ。
何もない田舎町で退屈する徹男は、盲目の少女ユキと知り合う。
最初は()からかうつもりだったが、自分を慕って来るユキに徹男()も愛しさを感じるようになる()。
()ユキは瞽女にな()るのだと言う。
だが()、平穏な日々は長くは続かなか()った…。
◆キネマ旬報ベ()ストテン第1位